2016 年 9 月 30 日 編集部記事

Mr. Robot シーズン 2 は、タイレル・ウェリックが涙に暮れ、アンジェラの真意が何なのかを色々と想像させるシーンでフィナーレを迎えました。一体この後はどうなってしまうのでしょうか。ホワイトローズの本当の目的を一刻も早く知りたいところですが、シーズン 3 の再開まで待たなければなりません。今までのエピソードを細かくおさらいしながら、来年夏の再開を楽しみに待つことにしましょう。

オフシーズンを少しでも楽しんでいただくために、今回は、ハッキングや情報セキュリティを題材にした映画、本、Twitter アカウントをご紹介したいと思います。ハッカーの存在が今ほど注目されていなかった時代を知る手掛かりにもなるはずです。

[GeekWire の Mr. Robot Rewind でシーズン 2 の技術解説もお楽しみください]

お勧めの映画

WarGames（邦題：ウォー・ゲーム、公開：1983 年）
若いハッカーが米軍のスーパーコンピュータをハッキングしたことで、第三次世界大戦が勃発するほどの大事件に発展するというストーリー。ハッキング関連の内容は当時としては現実性があるが、筋書きには非現実的要素もあり。

Hackers（邦題：サイバーネット、公開：1995 年）
少年ハッカーがコンピュータウイルスを開発したことでアメリカのシークレットサービスに逮捕され、18 歳の誕生日を迎えるまでコンピュータの使用を禁止されてしまう。ハッキングなどの技術的には非現実的な部分はあるものの、本格的にハッキングを題材にした初めての映画であるという点で、オススメの一本。

The Matrix（邦題：マトリックス、公開：1999 年）
コンピュータハッカーのネオの前に次々と敵が登場し、ネオの正体を明らかにしようとする。敵との戦いの中で、ネオは、自らの役割を知ろうとする。未来を感じさせるテクノロジーはほとんどないが、実際のハッキングツール、Nmap が登場する。

The Social Network（邦題：ソーシャル・ネットワーク、公開：2010 年）
Facebook の誕生と創業者であるマーク・ザッカーバーグ氏を描いた映画。真実と異なるとの批判もあるが、テクノロジー企業の誕生やテクノロジー開発の技術的側面がリアルに描かれている。ソーシャルネットワークがプライバシーやセキュリティに与える影響を扱ってはないが、考えるきっかけを与えてくれる映画。

お勧めの本

「クリプトノミコン」ニール・スティーブンソン著
第二次世界大戦から現代までの暗号化技術、暗号解読、コンピュータテクノロジーの進化や後退を物語形式で描いた必読書。

「カッコウはコンピュータに卵を産む」クリフォード・ストール著
コンピュータの天才でもある、学会を追放された天文学者によって、インターネットの危険性が実現のものとなる。国家秘密を危険にさらすスパイ活動の応酬が描かれている。

「暗号解読」サイモン・シン著
暗号解読を始めとする暗号化の歴史をまとめた、優れたノンフィクション小説。

「Hackers」スティーブン・レヴィ著
今日のコンピュータ技術の基盤を築いた初期のコンピュータハッカーが次々登場する。

「暴露ースノーデンが私に託したファイル」グレン・ブリーンウォルド著
グレン・グリーンウォルド氏による秘密のインタビューで NSA 元職員のエドワード・スノーデン氏が語った、NSA による機密情報収集活動の実態をまとめた本。

「ニューロマンサー」ウィリアム・ギブスン著
まったく新しい電脳空間を描いた SF スリラー。かつては優秀なコンピュータハッカーであったが、報酬を得るために依頼主を次々と渡り歩き、最終的には選択を誤って堕落した生活を送るようになってしまった人物が主人公。

お勧めの Twitter アカウント

@SwiftOnSecurity：
旧 Securitay。ハッキングや情報セキュリティ関連の面白いコンテンツを紹介。

@jaysonstreet：
ソーシャルエンジニアリングの元ハッカーで、現在は情報セキュリティの本を執筆中。

@internetofshit：
最も「革新的な」スマートデバイスを面白おかしく紹介することで、IoT の間違いを暴く Twitter アカウント。

@dangoodin001：
Ars Technica の IT セキュリティ編集者が、ハッカーに関する最新情報を紹介。

Mr. Robot を毎週楽しみにしていた皆さんにとっては、オフシーズンがとても長く感じられると思いますが、ご紹介した映画や本を少しでも楽しんでいただければ幸いです。来年夏には本編と共に、Mr. Robot Rewind も再開の予定です。シーズン 3 が始まったらまたお会いしましょう！