【US版】給付金詐欺を見分ける方法
2020 年 3 月 31 日 Trevor Collins 著
最近の景気後退を受けて、米国政府は多くの中小企業の救済だけでなく、ほとんどの納税者が受給対象となる景気刺激策を、小切手という形で現金を給付する法律を可決しました。政治家はまた、今後数ヶ月の間にさらに多くの景気刺激策を実施する可能性を示唆しています。最初の景気刺激策は、受給資格のある人に 1,200 ドルを与えるもので、場合によって額は前後します。そして最近の小規模事業救済災害融資支援では、今回のパンデミックの影響を受けた小規模事業者への金融支援も行っています。この支援によって経済が再び回復軌道に乗ることが期待されています。
結構な額の現金が支給されており、自分がもらえる対象者であれば確実に給付を受けたいと誰もが考えるでしょう。しかし、法案の規模の大きさや、政府機関同士の連携の問題による混乱は、国民に多くの疑問を投げかけています。先週、小規模事業に対する支援策を読み直していたら、その中の説明で、事業ごとに 200 万ドルを補償すると書かれていたものが、1 万ドルを補償する、となっていました。これは月曜日の朝早くに修正されたものですが、これがどのような混乱を起こしうるかは、想像がつくでしょう。
詐欺師はすでに、この明確に定まらない景気刺激策を悪用しています。BBB(Better Business Bureau)の報告によれば、詐欺師はソーシャルメディアを使って公式サイトを偽装したサイトへと被害者を誘導しているようです。リンクをクリックしてページを見ると、社会保障番号や銀行口座などの個人情報が求められます。少額の「手数料」を求めてくる場合もあります。上記の BBB によれば、米国政府が給付金の処理において手数料を求めることはありません。この詐欺にはさまざまな種類があり、メール、電話、その他の形式で今後数カ月は続くと思われます。Grants.gov が発表しているのは公式の政府給付金のみですが、現在の混乱を鑑みると、新しく成立する給付金が表示されるまでには時間がかかるでしょう。
ただでもらえる現金や商品には、決して手数料を払わないようにしましょう。件数の多いこの詐欺には名前がすでについていて、「ナイジェリア王子詐欺」や「419 詐欺」と呼ばれています。これは、この犯罪を対象にしたナイジェリアの刑法にあやかっています。ソーシャルメディアでリンクを見たら、クリックする前に絶対にリンクの出どころを確認するようにしましょう。「.gov」で終わるのは政府の Web サイトのみですが、サイトによっては「.org」や「.com」といったその他のトップレベルドメインを使用している場合もあります。もし正しいサイトに接続できているかわからない場合は、他の信頼できるサイト経由でそのサイトを検索しましょう。米国の小規模事業救済ローンや給付金についてはhttps://www.sba.gov/page/disaster-loan-applications または Grants.gov でお探しください。CNN によれば、事業者を対象とするもの以外の景気刺激給付金受給者に該当する場合、直接振込か、小切手が送付されるかのどちらかで自動的に受給されます。これは過去二回の税金還付に直接振込を使用したかどうかによって決まります。そのため給付金を受け取るために手数料を要求したり個人情報を要求してくる場合は、不正なメールやソーシャルメディアの投稿であるということになります。これらはすべて無視して、詐欺であることを報告をしましょう。