iPhone 7のホームボタンとセキュリティ
2016 年 8 月 8 日、編集部記事
Apple から次に公開される iPhone 7 に関しては、たくさんの噂がすでに広まっていますが、この最新モデルでこれまでのホームボタンが廃止されるというのは、特に興味深い噂の 1 つではないでしょうか。スティーブ・ジョブズ氏や Apple の設計チームの歴史を振り返ってみれば、シンプルな製品と直感的なユーザーインターフェイスを追求してきたことに間違いはなく、今回の変更も驚くことではありません。現在使われているホームボタンの場合は、ユーザーが iPhone のボタンを指で押す必要がありますが、新しいホームコマンドでは、このボタンが「感圧式」と呼ばれるわずかな振動を感じ取る方式に置き換わり、タッチ式のショートカットのクリックが認識されるとホームボタンが表示されるようになるようです。
多くの iPhone ユーザーが、長年にわたってホームボタンの故障や不具合に悩まされてきました。今回の変更は、そういった問題の解決だけでなく、iPhone のセキュリティ強化にも役立つと期待されています。ホームボタンは、タッチ ID の指紋認証としても使用されています。現行モデルでホームボタンが故障すると、高い修理代金を避けて、多くのユーザーが Apple の非正規の修理店に iPhone を持ち込みます。非正規の修理店や Apple のバーチャルホームボタンの機能(AssitiveTouch)の利用には、指紋によるタッチ ID を使わないことによる安全性の低下というリスクがあります。ユーザーの個人データや会社関連の機密情報が含まれることを考えると、セキュリティは、Apple にとっての最近の最大の懸念事項の 1 つであると言えるでしょう。
指紋認証も迂回可能との報告を目にすることはありますが、この新しい機能は、Apple が iPhone のセキュリティ強化に向けて正しい判断をしていることの表れではないでしょうか。ホームボタンから感圧式への変更によって iPhone の第 1 層のセキュリティ対策であるタッチ ID の指紋認証が強化されれば、ユーザー情報の保護に役立つものとなるでしょう。