2023/11/22

物流企業におけるサイバーセキュリティ強化

2023 年 11 月 22 日 Manu Santamaría Delgado 著

物流サービスに対する需要は近年、特に e コマースブームの影響で急増しています。この分野のデジタル化は、データ処理を効率化し、出荷の迅速化につながるため、サプライチェーン発展の原動力となっています。

セクターの成長、扱われる大量の企業・消費者データ、チェーン特有の分散化は、同時に、これらのサービスがサイバー犯罪者の関心の的になっていることを意味します。この脅威の高まりはガートナーの報告書でも強調されており、今後、ロジスティクス企業の 60% が、第三者との取引を行う際の重要な決定要因としてサイバーセキュリティ・リスクを用いるだろうと主張しています。

そのため物流企業は、特にブラックフライデーやサイバーマンデーのように需要がピークに達するような場合に、自社のビジネスを攻撃から守るサイバーセキュリティシステムの必要性を考慮する必要があります。

物流企業のサイバーセキュリティを強化する 4 つの方法

サプライチェーンに関わる企業のサイバーセキュリティを強化する方法は数多くありますが、ここではデータ保護に役立つ 4 つのポイントに絞ってご紹介します:

  1. 従業員の教育
    サイバーセキュリティシステムを構築する際に物流企業が直面する主な問題の 1 つは、分散化です。物流倉庫から荷物を手渡す配達員まで、サプライチェーンはさまざまなエージェントで構成されており、そのすべてがサイバー攻撃を受けやすい標的となっています。つまり組織は、チェーンのすべてのつながりに対してアクセス可能なプロトコルを設定し、全方位的なコンプライアンスを確保する必要があるということです。
  2. サイバー保険に加入する
    サプライチェーンは、銀行口座から住所まで、大量の第三者データを扱います。そのため、企業が攻撃の被害に遭った場合の影響は甚大です。サイバー保険に加入することで、社内だけでなく社外の関係者の被害を最小限にとどめ、サイバー攻撃時の復旧をサポートすることが可能です。
  3. 外部パートナーとの提携
    サイバーセキュリティのインフラストラクチャについて、最適な構築方法を見つけることが難しい場合もあります。さらに、誤ったソリューションを選択したり、誤った方法で導入したりすると、攻撃の影響が大きくなる可能性もあります。サイバーセキュリティに特化した MSP のサービスを利用することで、適切なインフラストラクチャの構築が可能です。
  4. 統合型のサイバーセキュリティネットワーク
    物流サービスが分散化していることを考えると、企業は各サプライチェーンのエンドポイント全体にわたって保護を統合しているサイバーセキュリティネットワークを選ぶべきです。これにより、さまざまな階層やデバイスを危険にさらす潜在的なセキュリティ侵害を回避することができます。単一のプロトコルによってすべてのエンドポイント、データに対して追加の保護レイヤーを提供することで、あらゆるサイバー攻撃から効率的に保護をすることが可能です。

近年、物流は社会にとって重要なセクターとなり、経済成長の原動力となっています。その継続的な発展を進めるため、物流および宅配サービスは、攻撃を予防してビジネスを保護するために、専門家によって管理される統合型サイバーセキュリティモデルを選択する必要があります。
統合型のサイバーセキュリティシステムを導入するメリットについてさらに詳しくお知りになりたい方は、以下の記事をご覧ください:

企業エンドポイントの 68% がデータ侵害攻撃の標的に
企業にファイアウォールが必要な 6 つの理由
エンドポイントでのランサムウェア検出数が 627% 増加