MSP 向けパスワードマネージャが備えるべき 5 つの主要機能
2023 年 9 月 29 日 Sam Manjarres 著
パスワードマネージャは、MSP が安全で効率的、かつ洗練されたサービスを提供するにあたって理想的なツールです。非常に効果的であることが証明されているだけでなく、企業の内部プロセスの効率を向上させ、異なるシステムへの安全なログインを実現し、ユーザの利便性を向上させます。
ベライゾンが発表した調査によると、データ漏洩の原因の 80% は盗難パスワードによるものである、という結果が出ています。MSP とそのユーザをサイバー攻撃とデータ流出から保護するにあたり、認証情報マネージャは非常に重要な役割を担います。
MSP のためにパスワードマネージャが備えるべき機能
現在の市場には、さまざまなユーティリティを提供する認証情報マネージャが多数存在します。しかし、高度なセキュリティと信頼性、または費用対効果や柔軟性の面で、認証情報管理ツールを次のレベルに引き上げる、特に重要な機能がいくつかあります。以下で、優れたパスワードマネージャが備えるべき 5 つの主要機能を紹介します。
- 異なるブラウザ間での互換性
ユーザが異なるプラットフォームから必要な認証情報にアクセスできることで、すべてのデバイスとシステムをそれぞれのパスワードで統一し、ログインプロセスを自動化可能です。 - 高度なパスワードプログラミング
高度なプログラムを備えていることで、単回使用の場合にも、高いセキュリティ基準に基づく必要がある場合にも、信頼できるパスワードを自動で生成できます。この機能があれば、ユーザは複数のパスワードを記憶したり作成したりする必要がなくなります。すなわち、煩雑で、システムのセキュリティを損なう可能性のあるプロセスが省略できます。 - IT 管理者と MSP のための共有ストレージ
認証情報やデータを安全に共有・保存できるため、社内でのコミュニケーションが円滑になります。 - 認証情報のステータス監視とアラート
各ユーザの認証情報のステータスを常時監視し、認証情報が漏洩したり危険にさらされたりした場合に通知を行います。 - 多要素認証(MFA)
ユーザ登録プロセスの信頼性を高める多要素認証システムです。 これにより、パスワードによるログインが、アカウントにリンクされた代替デバイスへのコード送信などの補完ツールによって強化されます。
優れたパスワードマネージャを選べば、ユーザに提供するサービスにも多くの付加価値をもたらします。そして企業データを保護するセキュリティの追加レイヤーを提供できるだけでなく、使いやすく導入しやすいツール、安全な方法でデバイス間の相関を促進するツールを普及させることができます。さらに、トレーニングや長期的なサポートを提供することで、競争力があり、効果的で信頼性の高い選択肢として自社を位置づけることができます。これは、差別化されるべきサービスを提供するプロバイダにとっては重要な特徴です。
パスワードマネージャは、MSP がユーザとの信頼関係を築き、またアクセスが容易で効率的なシステム開発の役に立ちます。一方で組織の内部データを保護し、他方ではサービスを向上させ、ポートフォリオに価値あるソリューションを追加します。
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