スター・トレックをテーマにしたマルウェアが仮想通貨 Monero を要求
「何事にも初挑戦のときはある」とは、「スター・トレック II:カーンの逆襲」でのミスター・スポックの言葉ですが、スター・トレックの登場人物を名乗る新しいマルウェアが見つかりました。
SC Magazine 誌の最近の記事によると、Avast のサイバー研究者である Jakub Kroustek 氏が、スター・トレックをテーマにした新しいマルウェアを発見しました。マルウェアの名前が USS エンタープライズの船長と同じであるだけでなく、Bleeping Computer によると、身代金の支払に応じた被害者に送られる復号プログラムがスポックという名前だということです。また、ファイルがハッキングされると、拡張子が「.kirked」に変更されます。
現段階で、このマルウェアの被害は報告されておらず、このマルウェアの拡散方法も確認されていません。カークという名のランサムウェアは、犯人以外が提供する復号プログラムは存在しないため、危険度は高いと考えられます。ただし、こういったテーマ性のあるランサムウェア攻撃は冗談半分であることも多く、長期化することは少ないとも指摘されています。
このマルウェアでもう 1 つ興味深いのは、ビットコインではなく、Monero(モネロ)という新しい暗号通貨を要求している点です。30 日以内に身代金の支払に応じないと、キーが削除され、データが永久に失われると脅すとされています。カーク船長とミスター・スポークは、どのような「任務」を遂行しようとしているのでしょうか。
SC Magazine 誌の記事全文(英文)で紹介をご確認いただき、ウォッチガードの CTO、Corey Nachreiner による「2017 年はランサムウェアが次のレベルへと進化する」という予測をご紹介した記事も併せてお読みください。