2017/02/21

多要素認証が音声生体認証より優れている理由

2017 年 2 月 21 日 編集部記事

サンフンシスコで開催された RSA の年次カンファレンスで、Pindrop 社が、音声生体認証に関して最近実施した研究調査の結果を発表しました。この調査では、6 つの言語(イタリア語、英語、ドイツ語、フランス語、オランダ語、スペイン語)を話す 122 人を対象とする追跡調査が実施され、音声生体認証のエラー率が 2 年間で 4% から 8% へと倍増したことがわかりました。このデータは、特に音声認証システムを使用する場合には多要素認証が必要であることを示しています。

幼少期や青年期は誰でも声が大きく変化しますが、実際にはそれ以外の時期の 8 ヶ月程度の短い期間であっても、人の声が変化する可能性はあるのです。音声認証の有効性は、声そのものだけでなく、性別や年齢、1 回 1 回の通話、通話の内容、使用するデバイス、通話場所などのさまざまな要素に影響されます。そして、可変要素が多ければ、誤差も大きくなります。

ウォッチガードの CTO である Corey Nachreiner は、個々の認証トークンには複雑さや問題が存在するため、多要素認証を利用すべきであるとしています。音声、指紋、網膜スキャンのいずれを使用する場合であっても、少なくとも 2 つの認証トークンを使用し、そのうちの 1 つとして生体認証を利用することを推奨しています。

ご紹介した、音声生体認証に関する最新の研究調査の詳細は、Dark Readking の記事(英文)でご確認ください。また、多要素認証の重要性に関する Corey の記事は、こちら(英文)からお読みいただけます。