米国陸軍で禁止された TikTok は安全なのか?
2020 年 1 月 6 日
Military.com で報告されているように、米国陸軍は最近、アプリの TikTok をスマートフォンから利用できないようにしました。「TikTok はいまやサイバー脅威だと考えられています」と、軍の広報担当である Robin Ochoa 中佐は Military.com の記事で述べています。これは、ニューヨークの Chuck Schumer 上院議員およびアーカンソー州の Tom Cotton 上院議員(どちらも上院軍事委員会のメンバー)が、セキュリティリスクの可能性があるとしてアプリの調査を要求した後の出来事です。
TikTok は、Bytedance 社が所有し、北京に本拠を置くサービスです。同サービスの主張によれば、米国のデータは中国国内にあるサーバには送信されないため、中国ではアプリのデータを管轄していません。中国からのアプリへの関与はそれほど見受けられませんが、Bytedance 社は米国議会による調査要求を受け入れていません。TikTok は、おそらく最近の透明性に関する批判への対応と思われる透明性レポートを公開しました。Facebook や Google でも透明性レポートを公開していますが、ほとんどのユーザはこれらの企業が保持している情報量には異議を唱えています。
TikTok についての最近のセキュリティレビューでは、Web サイトとアプリの両方でプライバシー保護に関する問題が見つかっています。TikTok は、スマートフォンのハードウェアと設定を使用してユーザを識別したのちに、端末内部に音声と画像を作成し、スマートフォンを識別、つまりユーザを識別します。前述のリンク先のサイトには、TikTok によって作成された音声と画像の例が示されています。
TikTok には個人を特定できる情報(PII)の侵害やセキュリティ標準に対する違反が複数ありますが、現在の調査に基づくかぎり、中国政府の関与の証拠は見られません。しかし状況が変わる可能性もあります。TikTok は、顧客データを広告に利用したり、収益を得るために広告主に販売したりしています。多くのアプリケーションと同様に、商品の代金を支払っていなければ、商品はあなた自身になります。TikTok を使えばあなたの PII は収集される、という事実を心に留めておきましょう。