2019/07/15

フェルナンド “コルビー” コルバトを追悼する

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2019 年 7 月 15 日 Emil Hozan 著

2019 年 7 月 12 日、「コルビー」の愛称で知られているフェルナンド・コルバトが 93 歳で亡くなりました。コンピュータテクノロジのパイオニアである彼は、CTSS(Compatible Time-Sharing System)と呼ばれるコンピュータのタイムシェアリングシステムを開発し、現代のコンピューティングの礎を築きました。1 台のコンピュータを同時に何人かで利用できるようにしたり、個々のユーザアカウントをパスワードで保護したりするという発想は、CTSS から生まれたものであり、Linux を始めとするいくつもの近代オペレーティグシステムにそのアイデアが引き継がれています。

彼は多くの人々に影響を与えた人物として知られており、彼の業績が将来の多くのテクノロジの基礎となりました。彼の同僚の一人は、

「…彼は(コンピュータタイムシェアリングの)ビジョンを我々に示し、その実現に向けての姿勢が変わることはなかった」

と述べています。また、別の同僚は、

「コルビーのタイムシェアリングに対する業績によって、コンピュータが根本的な大変革を遂げ、今日のような形になったと言っても過言ではない」

と述べています。コルビーのもう 1 つの業績である「コルバトの法則」は、使用する言語にかかわらず、1 日に記述できるコードの行数は同じであるというものです。

コルビーは、テクノロジに関するあらゆる活動に積極的に参加し、MIT のコミュニティだけでなく、NAE(National Academy of Engineering)、IEEE(Institute of Electrical and Electronics Engineers)、さらには AAAS(American Association for the Advancement of Science)のメンバーでもありました。1990 年には、ACM(Association for Computing Machinery)のチューリング賞も受賞しています。

私個人としては、彼の知的探究心を何よりも尊敬しており、ひたむきに取り組んできた彼の学問や研究における成果は今日のテクノロジの発展に大いに貢献しました。プライバシーとセキュリティの基礎を築いてくれた彼の業績に感謝し、心から哀悼の意を表します。